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再々考:遊義門院と後宇多院の関係について(その1)

 投稿者:鈴木小太郎  投稿日:2020年 2月21日(金)11時11分7秒
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  明日からまた投稿する、みたいなことを言っておきながら早くも一日空けてしまいましたが、再開します。
ここ暫く、三浦龍昭氏の論文「新室町院珣子内親王の立后と出産」を投稿のタイトルに借用していましたが、実際にやっていたのは遊義門院に関する伴瀬明美氏と三好千春氏の論文の復習でした。
大正大学文学部准教授の三浦龍昭氏は主著が『征西将軍府の研究』(青史出版、2009)であるように武家社会が専門で、また、学部・大学院とも大正大学ですから仏教関係にも強い方ですね。

https://www.acoffice.jp/tsuhp/KgApp?kyoinId=ymdkgysyggy

そして三浦論文は第二章「出産をめぐる祈祷─「御産御祈目録」と「中宮御産御祈日記」」に独自性が発揮されていて、東二条院・京極院・新陽明門院・昭訓門院・広義門院・礼成門院(後京極院)・新室町院・宣政門院の各出産時における祈祷の回数、修法名とランク(大法・准大法・秘法・常御修法等・護摩法・供)、新室町院出産時の修法名・勤修僧・沙汰人の詳細な分析は圧巻です。
これにより新室町院珣子内親王が後醍醐にとってどのような意味を持った存在だったのかが解明されており、また、三浦氏は直接には言及されていませんが、網野善彦氏の「異形の王権」論を基礎づけた百瀬今朝雄氏の論文「元徳元年の「中宮御懐妊」の問題点、即ち同種事例との比較考察の欠如をも明らかにしているように思われます。

内田啓一氏の功績
https://6925.teacup.com/kabura/bbs/9498

このように三浦論文の第二章は重要なのですが、第一章「珣子内親王立后とその背景」はあまりに安易に伴瀬・三好論文に依拠しているように思われます。
三浦氏は珣子内親王立后の「問題を考える上で参考となりそうなのが遊義門院姈子の事例である」とされますが、伴瀬・三浦論文を改めて検討してみた結果として、遊義門院の問題は珣子内親王の問題より遥かに複雑で、解釈が難しいことが明らかになったと思います。
私自身は去年の5月9日の投稿「新しい仮説:後宇多院はロミオだったが遊義門院はジュリエットではなかった」で、

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後宇多は弘安八年(1285)三月以来ロミオであったけれども姈子はジュリエットではなかった、同年八月に姈子が「尊称皇后」となったのは周囲の大人の事情によるもので姈子はそれを受け入れただけだった、しかし永仁二年(1294)に姈子が後宇多の許に移ったのは姈子自身の自発的意思によるもので、しかしそれは姈子の後宇多に対する愛情に基づいた行為ではなかった、

https://6925.teacup.com/kabura/bbs/9893

という一応の結論を出しておいたのですが、今回、再度検討してみた結果、遊義門院と後宇多院の問題を両者間の愛情に関係づけること自体が誤りではないか、と考えるようになりました。
二人の愛情の問題とすることは、『増鏡』の、

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 皇后宮もこの頃は遊義門院と申す。法皇の御傍らにおはしましつるを、中院、いかなるたよりにか、ほのかに見奉らせ給ひて、いと忍びがたく思されければ、とかくたばかりて、ぬすみ奉らせ給ひて、冷泉万里小路殿におはします。またなく思ひ聞えさせ給へる事かぎりなし。

http://web.archive.org/web/20150918073142/http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/genbun-masu11-fushimitenno-joui.htm

という表現と、

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 姫宮、紅の匂ひ十・紅梅の御小袿・もえ黄の御ひとへ・赤色の御唐衣・すずしの御袴奉れる、常よりもことにうつくしうぞ見え給ふ。おはしますらんとおもほす間のとほりに、内の上、常に御目じりただならず、御心づかひして御目とどめ給ふ。

http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/genbun-masu10-kitayamajugo90noga-1.htm

という表現によって誘導された、いわば『増鏡』作者の掌の上に踊らされて生じた妄想だったのかもしれない、という反省に基づき、『増鏡』から離れて、二人の関係を再検討したいと思います。
 
 
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